塾講師に必須のスキル。生徒を上手く叱るのは本当に難しい

塾講師の苦労・やりがい

こんにちは(^^)

新卒で塾講師になった私がなかなか乗り越えられなかった壁。

それは「生徒を叱る」ということでした。

親や学校の先生、部活のコーチなどに叱られた経験はあっても、叱った経験がなかったからです。

 

上手に叱れない先生は、生徒になめられますし、嫌われます。

全然怖くなかったら生徒は動じないし、頭ごなしに怒鳴ればいいというものでもない。

叱るスキルは間違いなく必須です。

 

 

叱るのは勇気がいる

誰だって、相手を強く非難し、責めることなどしたくありません。

嫌われるかもしれない、反論されたらどうしよう?

そんなことを考えてしまうと、なかなか強い態度に出られませんよね。

 

けれども、「嫌われたくない」というのは自分の都合です。

生徒が過ちに気付くため、繰り返さないようにするため、自分が嫌われようが何だろうが叱らなくてはいけません。

 

生徒の行いを正す方法は、叱る以外にももちろんあります。

例えば「諭す」とか。

しかし、嫌われたくないという理由で叱ることを避けてしまうのは最悪です。

 

あなたは、仕事で大きなミスをしてしまって「やばい!上司(取引先)に叱られる!」と思ったことはありませんか。

しかし、報告したところ特に叱られなかったら「何だ、大したことじゃなかったんだ」と安心するのではないでしょうか。

 

つまり、叱られる=重大なことと認識しているんですよね。

 

子どもも同じです。

叱ることで、重大な過ちを犯したと理解します。

 

また、何か迷惑をかけられた・傷付けられたなど被害者がいる場合には、加害者をきちんと叱って謝罪させなければ、被害者は救われません。

 

叱らなくてはならないときというのは、必ずあるのです。

 

 

生徒の叱り方

私が正社員時代に上司たちから教わった「生徒の叱るときのポイント」をいくつかご紹介します。

 

ひいきしない

褒めることに関しては、生徒によって差があってもOKです。

普段なかなか褒められる機会のない生徒に対しては、小さな成功でも盛大に褒めてあげるということがあります。

 

しかし、生徒によって叱ったり叱らなかったりするのはいけません。

悪いことは誰がやっても悪いのです。

(叱る際に事情を考慮する話は後述)

 

 

叱るべきタイミングを逃さない

生徒を叱るのはタイミングが命。

必ず守らなくていけないのは「現行犯で叱る」ということ。

 

例えば、授業中にある生徒(A)が近くの席の友達(B)にちょっかいをかけていたとします。

その場合、授業が終わってからAとBを呼び出して「Aはさっきの授業中にBの邪魔をしていただろう。謝りなさい」ではダメなのです。

 

事象が起こっている瞬間に止めること。

それが一番簡潔に叱ることができますし、過ちも被害も小さく済みます。

他の生徒に示すという観点からも重要です。

 

また、恋人同士などのケンカでもそうですが(笑)、関係ない過去の過ちを蒸し返すのもNGです。

「君はこの前も~ということをした」という言い方は、相手そのものを否定することにもなりかねません。

目の前で起きた事象だけを叱るのが大原則です。

 

叱らなくてはいけない事象が目の前で起こっているのに見逃すのは論外ですよ。

最も生徒の信頼を失う行為です。

私も新卒時代は「できるだけ自分の前で問題行為が起こりませんように…」と祈っていましたが、起こってしまったら勇気を出して踏み込むしかありません。

 

 

怖くなければならない

これがかなり難しい。

生意気な中学生を黙らせるには、やはりある程度怖いと感じさせたり、威圧感が必要です。

しかし、特に若い女性教師はなかなか迫力が出ません(私は今でも迫力不足かも…)。

 

大声を出すことだけが「叱る」ではないですし、むしろ必死になればなるほど「ぎゃんぎゃんうるさいなぁ」と思われるだけです。

あえて沈黙して教室に気まずい空気を漂わせる、机や黒板を叩いて大きい音を出す(やりすぎ注意!)という方法もあります。

 

また、あまり迫力が出ない人でも、ある程度の信頼関係があるならば、あえて感情を見せて叱ると響く場合があります。

「君がそんなことをするなんてがっかりした」「悲しい」といった感じですね(弱々しい雰囲気にならないように注意)。

「自分は先生に期待されていたのに裏切ってしまった」と気付かせることで、反省を促すのです。

 

 

叱ったら後には引けない

一度叱り始めたら、生徒が反省した様子を見せる、または謝罪するまで後には引けません。

生徒が問題の行為をやめなかったり、反抗的な態度を取ったりしているのに、言うだけ言って終わりにしてはいけないのです。

なぜなら、居合わせた生徒全員に「先生は言うことを聞かせることができなかった」と思われ、なめられてしまうから。

生徒が意地になって態度を硬化させてしまうこともありますが、毅然とした姿勢を見せることが大切です。

 

 

先に歩み寄ってはいけない

冒頭の「生徒に嫌われたくない」という話と少し重なりますが、叱る前に歩み寄ってはいけません。

 

例えば、ある生徒が宿題をやらずに授業に来た場合。

その生徒が入っている部活は練習が非常に忙しく、土日にも休みがないことをあなたは知っているとします。

 

「忙しい中よく頑張っているのに、叱ったらかわいそうかな。先生が分かってくれないと思われて嫌われるかもしれない」

 

そんな考えが頭をよぎっても、

「部活が忙しいのは知ってるから、気持ちは分かるよ(歩み寄り)。でも他のみんなは疲れていても宿題をやってきているのに、君だけやってこないのは甘えだ」という順番は良くありません。

生徒が反省する前に許してしまっているからです。

 

「他のみんなは疲れていても宿題をやってきているのに、なぜ君だけやってこないんだ」とまず叱り、生徒が反省した後で、「気持ちは分かるよ」と歩み寄って理解を示した方が効果があります。

 

講師にとっても責め立てるよりは歩み寄った方が精神的に楽ですが、生徒が「これくらいならOKなんだ」と認識してしまったら、その後も繰り返します。

どんな事情があれ、悪いことは悪いと伝えなくてはなりません。

 

ただし、「どんな事情があれ」と書きましたが、本当に例外なく叱るべきだというわけではないです。

考慮すべき場合ももちろんあります。

 

先ほどの宿題の例でいきますと…

例えば、前日まで1週間39度の高熱が続いていて宿題をやってこなかった生徒を「甘えだ」と叱るのはさすがに酷ですよね。

しかしながら、そういった場合も「高熱のおかげで宿題やらなくて済んでラッキー♪」となってはいけないので、「来週の授業までにやってきなさい」と事情を考慮しつつ指示を出すことが必要です。

 

 

長々と叱らない・対立状態を長引かせない

当たり前のことですが、叱られている時間は生徒にとって不快そのもの。

一刻も早く話が終わってほしいですよね。

他の生徒もいる場で叱られている場合は、自尊心を傷付けられているわけですし(一切動じない生徒もいますけどね…)。

 

また、くどくど説教を続けられると、反省する気持ちよりも「うざい」「面倒くさい」といった講師に対するネガティブな感情がどんどん湧いてきます。

叱るときはできるだけ簡潔に、短時間で終わらせるのがベターです。

 

叱った後にはフォローを入れることも大切。

先ほども書きましたが、叱られた生徒は自尊心を傷付けられています。

といっても、何か特別なことをする必要はありません。

わざとらしいのは良くないので、あくまでもさり気なく。

 

叱られた生徒が謝罪の言葉を口にしたら「素直に謝れるのはえらいよ、さすが○○くんだね」と最後に付け加えるのでも良いですし、叱った後の授業で何か一つ褒める、下校時に笑顔で挨拶をするなどでもOKだと思います。

 

つまり、叱った・叱られたという対立状態をサクッと解消すること。

反省させつつ、生徒の中に負の感情がいつまでも残らないようにする配慮が必要です。

 

 

終わりに

いかがでしたか?

私は叱るのが本っ当に苦手で、非常に苦労しました。

新卒時代は誰もいない教室で一人叱る練習をしたこともありましたし、6年間塾講師をやっても叱るスキルは正直まだまだだと思っています。

今回書いたことが全てではありませんし、これを実践したら必ずうまくいくというものでもありません。

ある程度は場数を踏むことですね…

 

スキルとしての叱り方の話ばかりになりましたが、根本的には生徒のためでなければならないことは言うまでもありません。

本人のため、周囲の生徒のため、今後のクラス運営のため。

講師自身のために叱るのではないということだけは、忘れずにおきたいものです。

 

お読みくださり、ありがとうございました。

コメント